クリニック通信

うつ病の多様化について

厚労省の患者調査から、うつ病・うつ状態と診断された人は100万人を超えたことが報告されています。長引く不況や労働環境の悪化、社会構造の変化などストレスフルな状況のの中、仕事に対する環境にも変化が起きて、うつ病・うつ状態の人は増加しているだけでなく、その病態像の多様化がみられています。

従来から典型的なうつ病のイメージとして、まじめで几帳面で、周囲に配慮しながら熱心に仕事をしてきた人が特別大きなストレスに直面しているわけではないにもかかわらず発症し、今までなら難なくこなせたこともできなくなり自責的となってどんどん疲弊していく様子があります。多くは十分な休養と服用で回復しますが、適切な対応を逃すと自殺に至るケースもあります。

一方、うつ状態は軽度でも抗うつ薬の効果がいまひとつで休養のため休職しても回復が長引いたり、復職してもすぐ再発するという軽症難治性の病態が注目されて、ある種の特徴をもとに非定型うつ病や逃避型抑うつ、未熟型うつ病、ディスチミア親和性などが今までに提唱されています。

マスメディアなどで、若年者に多い軽症のうつで、職場では抑うつ的になるが休日は余暇を楽しめていること、典型型うつ病になりやすい人の性格に対してどこか無気力であまり仕事熱心ではなく自己中心的なところがあり、職場での人間関係のトラブルや挫折を機に発症して他罰傾向があるなどの特徴をもつタイプを「新型うつ病」と呼んでいますが専門用語ではありません。患者さんの性格特性のみならず社会人としての規範や役割意識が成熟しにくい雇用状況にも一因があるのかと思います。

うつ病の診療は、患者さんひとりひとりの生物的要因、心理社会的要因、正確・パーソナリティ要因を検討して診断した上で、薬物療法と精神療法やカウンセリング、環境調整や療養などの必要性を判断し組み合わせて治療を行います。正常な気分の落ち込みなのかうつ病なのか簡単に判断できないこともあります。早めに専門機関に相談することをおすすめします。


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